レーダー

一陸特突破のために把握しておきたいレーダーの概要

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レーダーは、飛行機や船、鳥といった「対象物」までの距離と方位を測定する装置です。

例えば空港の滑走路付近で、下のようなくるくる回っているアンテナを見たことはありますか?


(抜粋:国土交通省 空港監視レーダー(ASR)等配置図及び概要

これもレーダーの一種で、飛び交う飛行機の位置を把握するために欠かせないものです。

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対象物までの距離や方位をリアルタイムで把握できるよう、レーダーは常に電波を出していますが、この電波は小刻みな信号、いわゆる「パルス」の形で放射されます。

測定方法は単純で、出した電波のうち対象物に当たって跳ね返ってきた電波を、レーダーは再度受信します。

電波を出した瞬間から再度受信するまでの時間がわかれば、「距離=速さ\(\times\)時間」の公式より、下記の式が成り立ちます。

$$2R=ct$$

\(R\)は「レーダーのアンテナ」から対象物までの距離、\(c\)は電波の速度、\(t\)は電波を出してから受信するまでの時間です。
(\(2R\)の理由は、アンテナ~対象物間の往復を考えているからです)

ちなみに、電波は光と同じ速さで進むので、\(c=3\times10^8\small[m/s]\)となります。

なので例え飛行機が高速で動いていても、それ以上に速い電波のおかげで、一瞬で測定できるのです。

気象観測用のレーダー

レーダーからの電波を反射する対象物は、船や飛行機ばかりではありません。

大気中の水滴も電波を反射するので、これによる反射波を受信すれば、降水量を把握することができます。

受信したデータは装置内の処理を経て画面に表示されますが、これには主にPPIとRHIの二つの方式が使われます。

<PPI方式>
対象物の距離と方位を、レーダーを中心として360°の範囲に表示する

<RHI方式>
縦軸に対象物の高さ、横軸にアンテナから対象物までの距離を表示する


(抜粋:Wikipedia「レーダー」


(抜粋:FURUNO 任意エリアの気象観測

イメージとしてはPPIが真上から、RHIが真横から、それぞれ対象物の分布を見るような感じです。

一陸特の問題でもこの方式が問われることがありますので、違いを把握しておいてください。
キーワードは、PPIが「360゚」RHIが「縦軸高さ、横軸距離」です。

なお、気象の観測に必要ない電波、例えば建物や山からの反射波は除去されますが、これは反射波の強さが変わらない点を利用していることも、頭の隅に入れておいてください。

レーダーの性能を決めるもの

レーダーも機械なので、ものによって良し悪しがあります。
この指標となっているのが、以下に示す4つのパラメーターです。

○最大探知距離
○最小探知距離
○距離分解能
○方位分解能

最大探知距離

対象物を探知できる最も遠い距離のことです。
これが大きいほど、より広範囲の対象物の動きを把握することができます。

(大きくするためには)
●アンテナ自体を高くする
●送信電力を大きくする
●アンテナの感度を良くする
●パルス幅を広くする
●繰り返し周波数を低くする

アンテナを高くしたり、送信電力を上げたりと、電波が遠くまで届くような対策が多いですね。

最小探知距離

最大探知距離とは逆で、対象物を探知できる最も近い距離のことです。

探知できる距離をより小さくしたい場合は、対象物へ送る電波のパルス幅を狭くします。

距離分解能

2つの対象物間の距離を表しています。

ただし距離は距離でも、2つの対象物がレーダーから同じ方向に並んでいる場合において、レーダー側の表示画面上で「2つの対象物だ」と識別できる最小の距離のことです。

対象物間の距離が距離分解能よりも小さくなると、たとえ2つあっても、画面上では1つの対象物としてしか表示できなくなります。

距離分解能を小さくしたい場合も、レーダーのパルス幅を狭くします。

パルス幅、よく出てきますよね(笑)。

これはその名の通りパルスの横幅のことで、下図の\(τ\)で示した部分です。

単位は[μs]が使われます。幅なのに時間の単位なのです。
これについては、パルス幅と最小探知距離の関係の方でも取り上げていますので、参考にしてみてください。

方位分解能

これも2つの対象物間の距離を表しています。

ただしこちらの方は、2つの対象物がレーダーから同じ距離に並んでいる場合において、レーダー側の表示画面上で「2つの対象物だ」と識別できる最小の距離のことです。

対象物間の距離が方位分解能よりも小さくなると、たとえ2つあっても、画面上では1つの対象物としてしか表示できなくなります。

離れていても、あまりにも近過ぎてくっついたように表示されてしまうということですね。

方位分解能を小さくしたい場合は、アンテナの水平面内のビーム幅を狭くします。

※ビーム幅とは、アンテナの電界強度が最大放射方向の電界強度の\(\large\frac{1}{\sqrt{2}}\)になる角度のことです。

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レーダーについて何となく分かりましたでしょうか?
ざっと紹介しましたが、やはりこの分野も問題に慣れる必要があるので、別途載せていきたいと思います。

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